株式会社エアテクニカ

株式会社エアテクニカ

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吸収式冷凍機

概要

吸収式冷凍機は、大きな建物を冷房するのに必要な、冷水を作る機械です。ドーム球場や高層ビルなどの冷房にも、吸収式冷凍機が使われてています。この機械の特徴は、冷媒に水を使用している、機器の内部が真空である、排熱を利用できることなどがあります。冷媒としてフロンガスではなく、水を使用している点で環境性にも優れ、ナチュラルチラーとも呼ばれています。機械を動かすためのエネルギーは、主に天然ガスなどを燃焼させた、熱エネルギーを使いますが、発電機の排気ガスや太陽熱による温水などの、熱エネルギーも活用することができます。

吸収式の冷房の仕組み

機械の中で冷媒である水が[蒸発器→吸収器→再生器→凝縮器]と4つの部屋を巡ることで冷房に必要な冷たい水を作っています。

吸収冷凍機

蒸発器

蒸発器の内部は1/100気圧と真空に近い状態になっていて、水は6度で蒸発します。この水の蒸発熱を利用して、循環する冷水を冷やします。

吸収器

蒸発器で発生した水蒸気を、吸収器の中の吸収液で吸収します。そして水蒸気を吸収して薄くなった吸収液を、ポンプで再生器へ送ります。

再生器

薄くなった吸収液を加熱することで、元の濃さに戻して吸収器へ返します。水蒸気となった冷媒は凝縮器へ送られます。

凝縮器

冷却水を利用して水蒸気を冷やし水にします。水になった冷媒は蒸発器に送られて、再び冷水を作ることに利用されます。

GHP(ガスヒーポン)

概要

ガスヒートポンプエアコン

GHP(ガスヒーポン)は、正式名称を「ガスエンジン・ヒートポンプ・エアコン」と言います。電気式のエアコンが、電気モーターの力で圧縮機(コンプレッサー)を動かすのに対して、GHPはガスエンジンの力で、圧縮機を動かして冷暖房を行います。災害などの停電時でも、ガスエンジンにより発電した電力で、冷暖房運転を継続できる機種や、空調以外の照明・通信設備などへ、電力の供給が可能な機種も有ります。また最近では、 GHPと電気式エアコンと組み合わせた、ハイブリッド空調システムが登場しました。このシステムは、ユーザーの使用状況の応じて、電気とガスから最適なエネルギーを、自動的に選択することを可能とします。なお、圧縮機(コンプレッサー)を、ガスエンジンで動かすことを除いて、フロンガスを冷媒として冷房を行う仕組みは、パッケージエアコンと同じです。この部分の説明は、パッケージエアコンの項目を参照してください。

パッケージエアコン

エアコンの冷房の仕組み(冷凍サイクル)

フロンガスを冷媒として使う冷房機器は、冷凍サイクル(蒸気圧縮冷凍サイクル)と呼ばれる仕組みを利用しています。パッケージエアコンだけでなく、家庭用エアコン、GHP(ガスヒーポン)やカーエアコンなども、基本的な原理は同じです。

パッケージエアコン

蒸発器(エバポレーター)

液体の冷媒が蒸発器へ送られてくると、部屋の空気に暖められて、蒸発していきます。逆に部屋の空気は、冷媒が蒸発するときの蒸発熱で冷やされます。

圧縮機(コンプレッサー)

冷媒は、圧縮機で圧縮されて温度と圧力が上がり、高温高圧の気体となります。

凝縮器(コンデンサー)

高温高圧の気体となった冷媒を、外気で冷やして液体にします。

膨張弁(エキスパンションバルブ)

液体の冷媒は、膨張弁で圧力と温度を下げて、ふたたび蒸発器へ送られ、冷凍サイクルを繰り返します。